帯状疱疹

Herpes zoster

帯状疱疹は水ぼうそうウィルスによる感染症です。水ぼうそうは子供の頃に患い、1週間前後で治りますが、治ってもウィルスが消滅するわけではありません。神経節に潜伏し続け、免疫力が低下した際にウィルスが活動を再開することで発症します。免疫力低下の要因としてはストレス、過労、病気、怪我、手術などが挙げられます。発症の多くは高齢の方に見られますが、全世代で発症します。

主な症状

初期症状としては皮膚にチクチクするような違和感を感じます。そして時間の経過とともに、違和感を感じた場所に下記のような症状が表れます。

  • 強い痛み
  • 痛みがある部分に帯状の赤み、発疹、水ぶくれ

これらの症状が胸から背中、腹部によく見られます。他には顔や手、足にも表れますが、体の片側のみに現れるのが特徴的です。また、同時に2箇所以上に発症することもほぼありません。
また、皮膚症状が回復しても痛みのみ残る「帯状疱疹後神経痛」の疑いがあります。

このように治療していきます

投薬療法が一般的です。

抗ヘルペスウィルス剤
ウィルスの増殖を抑止します。
消炎鎮痛剤
炎症を抑えます。

上記2種類の薬剤を症状に応じて、患者様に処方します。また、症状が重度の場合はステロイドの内服や神経の局所麻酔を治療法として取り入れる場合もあります。

早く治療を始めることによって、皮膚の炎症や痛みが重症化するのを防ぐことが可能です。疑いがある場合は、痛みを我慢せず、すぐに皮膚科を受診することをおすすめします。

こちらの記事の監修医師
医療法人坂本会 医師 飯 田 美 佐
平成9年北里大学医学部卒業、医師免許取得。
大学病院からクリニックまで20年以上にわたり数々の患者様の治療に従事。
平成30年より坂本クリニックに勤務、現在に至る。
所属:日本皮膚科学会
皮膚科勤務経験20年以上の実績をもとに患者様お一人おひとりの皮膚に関するお悩みに耳を傾け、お悩みの軽減および早期治療を心がけております。