しみ・ニキビ跡の治療と美白

ハイドロキノン(シミ治療)

ハイドロキノンクリームは、コーヒーやイチゴ、ブルーベリーなどに含まれる物質であるハイドロキノンが入っているクリームです。
ハイドロキノンという物質は、メラニン色素(シミの原因となる物質)を作り出すメラノサイトの働きを抑制するためメラニンの産生を抑え、シミの治療に効果があります。つまり、紫外線などから皮膚の損傷を守る作用があります。
医薬品として米国ではその美白効果が認められ、一般的な美白剤として古くから使用されてきました。日本においても、「シミ」に対する多くの論文が報告されています。

シミができる過程

シミはメラノサイトという細胞からメラニン色素が生成されます。
紫外線などの刺激を受けることでメラニン色素は過剰に作られていきます。

  • まず、紫外線を浴びることでメラニン色素の生成が開始されます。表皮細胞に紫外線が当たることで活性酸素などが発生し、メラノサイトという細胞にメラニン色素を作れという指令がでます。
  • 次に、メラニン色素を作れという指令をメラノサイトが受けたことで、メラノサイト内にあるチロシナーゼという酵素が働きだします。チロシンを酸化させてメラニン色素を作りだします。
  • 過剰に作られたメラニン色素が次々と肌に沈着することでシミとなります。このサイクルを止めないことにはシミは増えていくという過程です。

ハイドロキノンの働き

シミは上記のような流れで生成されますが、シミに効果があるという理由として、ハイドロキノンの働きとしては2つあります。
メラニン色素の生成を抑えます。
シミができる原因として、メラニン色素が作られる過程で「チロシン」という物質が「チロシナーゼ」という酵素によって酸化されることで、メラニンへと変化していきます。ハイドロキノンは、その原因となる「チロシナーゼ」を抑えることができるので、メラニン色素の生成を抑える効果があります。
  • チロシンは、成長を促進したり、代謝や自律神経の調整を行う甲状腺ホルモンや、髪の毛や皮膚の黒色色素であるメラニン色素の原料です。
  • チロシナーゼは、メラニン色素をつくり出す色素細胞(メラノサイト)だけが持っている酸化酵素のことです。
メラニン色素の生成を抑えます。
「シミ」のもとになるメラニン色素を作りだす指令を出す細胞であるメラノサイトの活動を弱める効果がハイドロキノンにはあります。

ご使用する際にご注意していただき
たいこと

効果的かつ安全にご使用いただくために、医師の指導のもと正しく使用してください。

  • ハイドロキノンクリームをご使用する際には必ず医師の指示に従ってください。
  • 刺激を感じたり、赤味が出た場合は、すぐご使用を中止し、医師にご相談ください。
  • ハイドロキノンのご使用中は紫外線の影響を受けやすい状態であり、紫外線を浴びると、シミが濃くなる場合があります。
    そのため、ハイドロキノンをご使用中に日中外出される際は、必ず日やけ止めをご使用ください。また、特に強い紫外線を浴びる可能性がある場合は、日中のご使用を避けて下さい。
  • ハイドロキノンは酸化されやすく、時間が経つと黄色~茶色に変色します。茶色に変色した場合にはご使用を中止してください。
    ハイドロキノンクリームは冷蔵庫で保管し、1ヶ月以内にご使用ください。
  • 塗布回数は、朝・晩2回、スキンケアの後にご使用ください。
  • 継続使用ご希望の方は、必ず医師の診察を受け、指示をあおいでください。

費用の目安

初診料 3,300円
再診料 1,100円
ハイドロキノンクリーム(5g) 3,000円

※価格は全て税込みです。

ハイドロキノンクリームの治療は、保険適用外の自費診療になりますのでご了承ください。